アメンボ・蜘蛛の脱色

アメンボと蜘蛛の体を見るために脱色をする。
<脱色とは>
通常黒くて顕微鏡で見えづらい虫の体を見えやすくするため色を抜くことです。虫の体が透明になり顕微鏡で見えやすくなります。
<用意する物>
水酸化ナトリウム水溶液約50ml ビーカー アルコールランプ 三脚 金網 顕微鏡 オキシドール 脱色したい虫
<方法>
1.ビーカーに濃度約20%の水酸化ナトリウム水溶液50ml を入れアルコールランプに三脚、金網を設置し熱する。
2.水酸化ナトリウム水溶液が軽く沸騰したら虫を入れ20〜30分熱する。
3.虫を取り出し、オキシドールの中に入れ3日程度放置する。
4.透明になった虫の見たい部分を切り取り、顕微鏡で観察する。
アメンボ
脚全体に毛が細かく生えている。
脚の先には上向きに曲がっているつめが二本ある。
足先の一本の長い毛がある。
中脚、後脚と違い前脚は短い。
4枚の羽がある。
獲物の体液すするための細い口がある。
触覚にも節がある。
よく見える複眼がある。
毛が細かく生えているのは毛と毛の間に空気を入れ、表面張力を高めるためである。
上向きに曲がっている爪は表面張力の膜を破らないためである。
足先の一本の長い毛は振動を感じる。水面に落ちた獲物の振動を感じるためである。
中脚、後脚と違い前脚は短いのは獲物を掴むである(中脚と後脚は泳ぐため。)
4枚の羽があり、飛ぶことはできるがあまり飛ばない。飛ぶと天敵の鳥に見つかりやすくなるからである。
複眼がよく見えるのは、落ちてきた虫を目で見て捕まえることもあるからである。


<なぜアメンボは水に浮くのか>
脚に細かく生えている毛と毛の間に空気が入るということ以外にもある。毛には油が塗ってあることと体重が軽いという

クモ

蜘蛛の体は全体的に毛が生えている。
脚の先にはブラシのようなつめが二本または三本ある。
複眼の変わりに8個の単眼がある。
口のあたりの外側の物は触覚ではなく触肢である。
口にあるハサミのような物は鋏角である
脚の毛はかべをのぼるためのすべりどめである。
2本のクモは網を張らず地上でえさをとる徘徊性。3本のクモは網を張りえさをとる造網性。
アメンボは虫が豊富な水辺にしかすめません。そのため、水が汚れると虫が減り、エサが少なくなるのでアメンボがすめなくなります。また洗剤や油が浮かんでいると表面張力が弱くなりアメンボが溺れてしまいます。アメンボのためにも川にごみを捨てないで下さい。
クモはゴキブリを食べてくれる益虫です。クモを見たくないのなら部屋をきれいにしゴキブリのいない環境を作りましょう。
このほかにも色々な虫で脱色をすることが出来ます。脱色した虫は見るだけでも楽しい物です。皆さんもぜひ脱色して虫を観察してみてください。